令和4年度 進路講演会

進路講演会

趣旨

キャリア教育の一環として,第1学年生徒全員が,安古市高等学校の卒業生や保護者,学校関係者等の社会の第一線で活躍する人生の先輩方から,高校・大学生時代の生活や仕事,また社会人にとって必要な資質等についての講演を聴くことで,適切な職業観の涵養を図り,将来を見すえた進路設計の構築に資する。

日時

令和4年8月31日(水) 6・7限目 14:25~16:15

コミュニケーションコンサルタント 三上 かおり

氏名三上 かおり(みかみ かおり)
職業コミュニケーションコンサルタント
勤務先虹の森

職業

  • 広島大学在学中にルドルフ・シュタイナー教育に出会い,学ぶ。
  • 広島市立中学校教諭(担当教科 数学)15年。
  • 結婚後3児の母となり,子育ての中で米国の臨床心理学者トマス・ゴードン博士博のコミュニケーション・プログラム(親業)を知り,数々の講座を受講し,子育てや教師としての実践に生かす。
  • 教諭を辞職して米国カリフォルニアに子連れ留学,ルドルフ・シュタイナー・カレッジ  にて学生生活4年。
  • 帰国後,コミュニケーション・コンサルタント(親業訓練インストラクター,教師学インストラクター)として活動中。 

仕事内容

親,教師,学生,職場,一般の方々対象に,より良い人間関係を築いていく効果的なコミュニケーション・スキルを身につけていくための講座,講演会, 研修会の講師。

講演内容

 私たちは,人とかかわって生きています。学校や,家庭などでの様々な人間関係の中で,

私たちは幸せも感じるし,悩みも持ちます。「良い」人間関係の中では,心地よさを味わうでしょうし,意欲も湧くでしょう。逆に居心地の悪い人間関係の中では,ストレスも溜まり,自分の力を発揮することも難しくなるのではないでしょうか?

 充実した人生のために,「良き人間関係」はとても重要です。では,それはどうやったら手に入るのでしょうか。お金で買えるでしょうか?人から借りることができるでしょうか?答えは「NO」です。「良き人間関係」を手に入れるには,自分自身の「人間関係力UP」が不可欠です。良き人間関係を作り上げていく方法を学び,実践力を磨いていくこと,それが「良き人間関係」を自分の周りに作っていくことにつながります。

 皆さんが,今後の人生をより充実したものにしていかれるよう願いを込めて,良き人間関係を築くコミュニケーションについて,講義や演習,体験談を提供致します。

高等学校 教頭 福島 啓太郎

氏名福島 啓太郎(ふくしま けいたろう)
職業高等学校 教頭 (在職35年)
勤務先安古市高等学校

講演の内容

 安古市高校教頭の福島です。高校時代のことを少し話します。私は,みなさんの先輩です。この学校ができて5年目に入学しました。可部中学校に通っていましたが,当時,安古市高校は進学実績がすごいと聞いて入学を決めました。私は,高校へ入ったら野球がしたいと考えていました。ところが,みなさんも知っているとおり安古市高校には野球部がありません。

ですが,当時,野球愛好会という組織がありました。私は迷わずこの愛好会に入り,上野公園で活動をしました。そして,この愛好会を部に昇格させようと,友達とともに署名活動を行いました。そんな高校生活を送っていましたが,勉強はあんまりしませんでした。その結果,浪人をしてしまいました。そして,入った学部が教育学部でした。そして,今この仕事をしています。

今日は,みなさんに次のようなことを質問しながら,教師という職業について少しでもみなさんに伝えられたらと思います。教師という職業は,みなさんに最も身近な職業ですね。でも,みなさんの知らないいろいろな側面があります。そういうところに触れてもらえればいいなと思っています。

質問

  • みなさんがこれを見ているということは,教師という職業に興味があるということだと思います。みなさんは教師の仕事をやってみたいですか。また,それはなぜですか。
  • 教師の仕事の中心は授業です。授業をする上で重要なことは何だと思いますか。
  • 授業以外に,教師の仕事はどのようなことがあると思いますか。
  • ここまでの話を聞いて,教師にとってどのような力を身に付けることが重要だと思いますか。
  • 教師という職業は,社会の中でどのような役割を担った職業だと思いますか。
  • 教師という職業に就くとしたら,あなたはどんな先生になりたいですか。
  • そのためには,いまどんな力をどのようにして身に付けようと思いますか。

学校法人藤本学園 河戸こども園 園長 堀田 朗子 先生

https://yasuf.com/wp-content/uploads/2022/08/33A6063.jpg
氏名堀田 朗子(ほった あきこ)
職業幼稚園 園長(在職25年)
勤務先学校法人藤本学園 河戸こども園

講演の内容

私は,現在幼稚園教諭として仕事をしています。幼稚園の先生といえば,子どもと一緒にただ遊ぶ

仕事と考える人もいるかもしれません。しかし,実際は,様々な,カリキュラムをたてた中で,担任のクラスの子ども達に一番あった活動を立案し,用意,指導し,そして子どもの精神的フォローまでを一人でしなくてはいけないのです。

また,近年は,複雑な社会環境の中で,子ども達も様々な家庭問題を抱えています。社会のひずみ

といったものが,一番弱者である子ども達に影響しているのです。そういったストレスから少しでも解放できるように精神的にケアーしていくのが,重要な仕事の一部となってきています。保護者の方と連絡を取ったり,専門的な研修を常に受け勉強したりしているのが現状です。その他にも,子ども達に興味のある活動を設定するために,教育的専門知識だけでなく様々な分野の知識も必要です。自園では,絵画,英会話,茶道,ポジフィット,マーチング,日本太鼓などを活動に取り入れています。そのどれも指導をするために常に勉強は欠かせません。

しかし,子ども達との活動は,本当に楽しく,純粋な子ども達の反応は,感動の連続です。この職業についてよかったと日々感じています。

私の高校時代ですが,比較的自由な校風の中,クラブ活動に没頭していました。始発のバスに乗って早朝練習し下校後も自主練習して,寝ているか練習しているかといった毎日でした。そのため,勉強には熱が入らず成績も悲惨なもので,特に英語は,成績の悪かった友達が安心するために私に点を聞きに来るほど苦手でした。しかし,入部当初は,初心者が多く,県大会出場もできなかったクラブが,最終的に県内3位になるまでになったのが,とても良い思い出となり又,やればできるという自信になったと思います。その時一緒に活動した友達とは,今も連絡を取り合いお互いに励ましあっています。

ただ,あまりに勉強をおろそかにしたため進学先も限られた範囲の中でしか選択できませんでした。結果,もう少し勉強したいと後悔するようになり,短大卒業後,アメリカに留学を決意しました。留学中は,ネイティブの学生に混じっての勉強についていくことに必死で,受験以上に毎日勉強しました。また,アメリカでも保育を専攻したことで,たくさんの知識や経験ができ,今の仕事にとても役に立っています。

帰国後に,すぐに今の職業についたわけでは,ありません。旅行会社勤務後,結婚して専業主婦も経験しました。また幼稚園勤務後は事務職も7年あまり経験しました。それは,就職後すぐに「先生」と呼ばれ,ある意味天狗になりがちな教師とは異なる経歴なので,保護者の方の気持ちが理解できとても役に立っていると思います。自分の立場からだけでなく相手の立場からも物事を考えられことは,社会人にとってとても必要なことだと思います。知識だけでなく人とのコミュニケーションが,大切だと思います。知識も仕事に不可欠な要素だとおもいますが,職場の仲間との連携なくして仕事はなりたたないのです。みなさんも受験勉強で,忙しいとは,思いますが,是非たくさんの人と関わりたくさんの経験をつんで社会人になってください。

フルーティスト イタリア語通訳 宮中 裕子

氏名宮中裕子(みやなか ゆうこ)
職業フルーティスト イタリア語通訳
勤務先ジャパンチェムバーフィルハーモニー

講演の内容

私は、フルーティスト、ソプラノ歌手、イタリア語の通訳の仕事をしています。フルーティストと言うとたまに「果物屋さん?」って聞かれたりすることもありますが、フルートを吹く事を生業としています。演奏に関して言えば、好きであること、根気があること これだけそろえば誰だって出来ます。

大学を卒業して2年間小学校の音楽の教員をし、その後7年間イタリアに留学しました。現在は広島にいて、中四国地方、東京、ヨーロッパで、リサイタル、オーケストラ、協奏曲のソリスト、室内楽などの分野で活動しています。

幸いなことに音楽を通して私は様々な国の人たちと友達になることができましたが、それと同時に言葉の重要性を痛感しました。やはり何といっても国際社会では英語が一番ポピュラーだしどこでも通じやすいけれど、イタリア語やドイツ語の独特の面白さも、やはり使ってみて初めてわかります。

 2019年3/28~4/28まで1か月ヨーロッパにいて、コンサートをしたり、オペラに通ったり、イタリアで29年ぶりに友人と再会したりしました。直接進路とは関係ないけれど、向こうで感じた事、考えたことなどお話できたらなと思っています。

弁護士 国政法律事務所 秦 誠一郎

氏名秦 誠一郎(はた せいいちろう)
職業弁護士(15年)
勤務先国政法律事務所

講演の内容

裁判官,検察官,弁護士は,法曹(「ほうそう」と読みます。)三者と呼ばれ,三権分立の司法に関与する法律の専門家です(検察官は,犯罪を捜査し,処罰を求める公務員です。警察官も犯罪を捜査しますが,警察官ではありません。)。法曹三者のうち,裁判官と検察官は公務員ですが,弁護士は民間人です。

弁護士は,基本的人権をまもり,社会正義を実現することが使命とされています(弁護士法1条)。弁護士の主な仕事は,民事(お金を払って欲しいなどの争い),家事(離婚などの争い),刑事(犯罪の有無や刑罰に関する争い)などの交渉や裁判ですが,その他にも,高齢者の後見人になって,生活の手助けをしたり,会社や学校の役員になって,業務を監督したり,県や市の委員になって,県政や市政に関与するなど,活躍の場は広いです。また,税理士や弁理士などの業務を,主な仕事としている弁護士もいます。

法曹は,人の人生に大きな影響を与える仕事ですから,高い倫理観・道徳観が求められます。虚偽の事実の主張や,証拠の偽造など,真実をねじ曲げるようなことは,絶対にあってはなりません。

弁護士は,相手の勘違いを見破って,事件を妥当な解決に導くことができたり,事件解決後に,依頼者から笑顔でお礼を言われたりしたときに,やり甲斐を感じます。その反面,妥当と思う解決にならなかった場合には,くやしい思いをすることもあります。また,弁護士は,原則として自営業者ですから,時間の使い方や仕事の進め方を,自分の責任の範囲で自由に決めることができます。

ただし,現在,司法制度改革が進んでいますので,将来について不透明な点があり,不安に思っている弁護士は多いです。

私は,学生時代は物理学を専攻し,物理学者を志していました。しかし,大学院(修士課程)を卒業したときに,大学への就職が非常に厳しいこと,人間相手の仕事をしたくなったことなどの理由で,弁護士になることを決意し,学習塾の講師などをしながら,法律を勉強して,弁護士になりました(当時は,大学等で法律を勉強していなくても,国家試験に受かれば,法曹になることができました。)。

裁判官,検察官,弁護士は,原則として,大学卒業後,2年又は3年間,法科大学院で法律を勉強し,司法試験という国家試験に合格後,司法修習という1年間の実務研修を経て,それぞれの仕事に就くことになります。ただし,その仕事も絶対的に固定されたものではなく,裁判官や検察官を退職して,弁護士になる人は多いですし,弁護士が希望を出して,裁判官などの公務員に採用されることもよくあります。

なお,よくある誤解ですが,弁護士(法曹)になるために必要なことは,法律の考え方を身に付け,法律を道具として使うことができる能力ですので,六法全書(法律の条文集)を暗記しているわけではありません(もちろん,よく使う条文は,自然に覚えています)。

株式会社ドリームデッサン 道田 泰之

氏名道田 泰之 (みちだ やすゆき)
職業起業家(2つの会社の社長。25歳で起業し、今年で23年目。48歳。)
勤務先□株式会社ドリームデッサン 代表取締役  
   住所:広島市安佐南区古市三丁目3-1FMビル6F
     事業内容:ノベルティグッズ・粗品の通信販売事業/防災グッズ通販事業
   運営サイト:販促エキスポドットコム (https://www.hansoku-expo.com)
                 ノベルティ粗品の「小ロットン」 (https://www.dream-dd.com/)
  □株式会社ハッピーファクトリー 代表取締役
   住所:広島市安佐南区古市三丁目3-1FMビル3F
   事業内容:太陽光発電事業 現在9か所の発電所を所有
 グループ年商:約8億4,000万円

講演内容

1時間目:現役社長が語る

社長の仕事ってどんなの? 

  1. 社長の仕事ってどんなの? 
  2. 社長になる方法について
  3. 社長が考える、自分に合う仕事の見つけ方とは
  4. 社長が考える、こからの時代でお金持ちになるための方法」

の4本立てでお話させていただければと思います。

2時間目:現役者社長が語る。精神と時の部屋授業!

35分の授業を受けるだけで、視野が広がり、今の自分が10倍成長できる!かも?!(笑)

私自身が48歳の今から、過去を振り返り、高校生の時には知らなかったけど、あの時に、聞けてたら良かった!と思う話を詰め込みました。

みなさんおひとりおひとりの視野が広がるきっかけになれば嬉しいなと思っています。

「精神と時の部屋授業!」

「精神と時の部屋」とは・・・

ドラゴンボールを読んだことのあるかたならきっとご存じでしょう(笑)

そう。時間の流れが通常とは違い、1日で1年分の時間のトレーニングと成長ができるというあの部屋です。わたしが高校生だった、約33年前はクラスにドラゴンボールを読んだことがない男子生徒は存在しませんでしたが、今はどうなんでしょうかね(笑)  

ほんの35分の授業1回で、自分に自信がつき、もしかすると今の自分が10倍の成長をしてしまう!かも?!しれないという噂の授業です(笑)

どこで噂になっているのかって?それは。。。聞かないでください(笑)

でも、授業を受けてくれればきっと分かります。あなたの自信が10倍になり、今日が、なんとなくやる気のでない日だったとしても、きっと、あなたのやる気も10倍になる!

      かな・・・・と思います(^^;)なればいいな・・・と思います。(^^;;)

      もしかすると、なるかもしれない・・・と思います。(^^;;;)

       よかったら、聞きにきてみてください。

<内容> 

  • あなたの視野が広がる「自分の価値観の眼鏡を外す」話

価値観の眼鏡って何? 大丈夫です。 授業が終わることにはわかります。

自己紹介

みなさんこんにちは。

株式会社ドリームデッサン代表取締役 兼 株式会社ハッピーファクトリー代表取締役の道田泰之と申します。今年も、自分が卒業した母校で、みなさんにお話をさせていただける機会をいただき、大変嬉しく思っています。

私の講演は、毎年、起業家(社長)という職業について、仕事の内容や、普段の生活などをご紹介すると共に、「社長」という仕事について、みなさんの疑問や質問にお答えしながら進めておりますが、もともと私自身も、高校生のときに社長になりたいと思っていたわけではありませんでしたし、コロナウイルスの影響によって、世の中の価値観自体が激変してきていますので、今年は、例年とは内容を少し変えさせていただきまして、今の高校一年生のみなさんに、これから人生の仕事、職業というものを選んでいく中で、わたしなりに、これを知っていたら良いと思う事や、考え方についてお話させていただくことにしました。

今回の35分が、もしかして、みなさんの人生における小さな小さなきっかけの一つになれば、大変うれしく思います。皆さんから聞いてみたい疑問がある場合には、なんでもお答えしていければと思っておりますので、何でも質問していただければと思います。

私は、大学卒業後、社会にでて、1年だけ税理士事務所に勤めた後、すぐに会社を辞めて起業しました。

年は25歳になったばかりのころで、今の時代のようにまだまだ転職は、一般的ではなかった時代でした。当然、当時の上司も、親も大反対。。。周りの人は誰一人も賛成しないという環境の中での起業でした。

もっとも、もともと親の言うことを素直に聞くようなタイプではありませんでしたが・・・(笑)自分でも無鉄砲なことをしたものだと、今になって思いますが、その時はなんとかなるようが気がしていました。(笑)

時の過ぎるのは早いもので、あの日から、今年で23年ぐらいが過ぎようとしています。私も、みなさんと同じ安古市高校にて高校生活3年間を過ごしましたが、当時、受験勉強や大学への進学にうまく意味を見いだせなかった私は、勉強にもあまり身が入らず、高校の中で完全に落ちこぼれ状態でした。

わたしの学年は年代的に人口の多い時代であったこともあり、生徒が1学年512名ほどいましたが、成績はいつも510番ぐらいでした(笑)クラブ活動やバンド活動など楽しいことたくさんありましたが、自分としては、うまく高校生活になじめていなかったように感じていて、日々、悩みを抱えていたように思います。

一年浪人して、なんとなく大学に入学し卒業した後、社会に出て、会社を設立し、多くの方々と出会ったりしていくなかで、たくさん気付きや学びがありました。あくまで、自身の経験と共に気が付いてきたことなので、すべてをみなさんにお伝えできるかどうかわかりませんが、高校時代の私と同じような悩みを抱えているみなさんや、これから同じような状況に遭遇してしまった場合の対処方法として、少しでもヒントになればと思い、お話させていただければと思います。

当日、皆様とお会いできるのを楽しみにしています。

どうぞ、よろしくお願い致します。

広島市役所 大本 宏樹

氏名大本 宏樹(だいもと ひろき)
職業地方公務員 (行政事務)(入庁6年目)
勤務先広島市役所

講演内容

 皆さんは、「市役所」と聞いてまず何を思い浮かべますか。

市役所には、子どもへの支援から高齢者の健康推進、まちづくりや文化財の保護、平和推進や災害への対応など多種多様な仕事があります。同じ組織の中で、それぞれが分野の異なる仕事をしていますが、全てに共通することは「市民の生活を支える仕事」だと思います。

私は大学を卒業後、新卒で広島市役所に入庁し、最初は生活保護受給者の自立を支援する部署に配属され、区役所で3年間働きました。その後、人事異動があり、現在は高齢者に対する支援策の企画等を行う部署で仕事をしています。

私は配属されている部署の仕事以外にも、様々な仕事に積極的に取り組んでいます。例えば、8月6日の平和記念式典に参列される各国の駐日大使のアテンド業務に従事し、そこで世界各国の首脳と仕事で関わらせていただくなど、広島市の職員でなければできない仕事もさせてもらいました。

今回の講演では、高校や大学在学時のことも含めてお話ができればと思っています。市役所の仕事に少しでも興味を持ってもらい、皆さんの今後の学生生活の糧になることができれば幸いです。

広島県警察 添田 誠

事件が発生したため、欠席。

氏名添田 誠(そえだ まこと)
職業地方公務員(警察官,在職21年)
勤務先広島県警察広島中央警察署刑事第二課

講演の内容

(1)警察の仕事について

  「警察官」と言った場合,皆さんはどのような人物を思い浮かべますか?交番のお巡りさんとか,犯罪捜査を行う刑事とか,白バイやパトカーに乗った警察官とか,人それぞれではないでしょうか?

  それもそのはずです。警察の仕事とは一言で言うと,「みなさんの安心と安全を守ること」と,非常に間口が広いものなのです。ですから,各警察官は様々な分野においてそれぞれの業務を行っており,必要となってくるスキルも様々です。

このような曖昧な説明では,警察の仕事がどのようなものか分からないかもしれませんので,当日は,一般的な話から少し専門的な話まで行うことで,みなさんに少しでも警察の仕事を理解し,興味をもってもらいたいと思います。

(2)学生時代について

  私は小学生ころから,なぜか時代劇や刑事ドラマが好きでした。そのため,警察官,特に刑事というものに憧れはありましたが,それは「悪者を退治するヒーロー」に憧れるようなものであり,そこまで本気で「将来の自分の職業にしよう」というまでの気持ちはありませんでした。従って,学生時代は,警察になるための勉強や柔剣道等はしていませんでした。

大学も,ただ「数学が苦手」という理由で文系学部を志望し,「文系学部の中だったら法学部が一番面白そう」という理由で法学部に進学しました。ただ,大学3年生になり,就職を考え始めた際に,一生続けていくにはどんな仕事がいいか考えてみました。

そのなかで,子供のころから憧れていた警察官という仕事内容についても調べてみたところ,非常にやりがいのある仕事だと感じ,広島県警察官の採用試験を受験したのです。 

(3)社会人として

  社会人の先輩としてみなさんに言いたいことは,「目標を持ち,それに向けて努力すること」です。努力をしてもしなくても,一日はあっという間に過ぎていきます。学生時代であれば,テスト等があるため,否が応でもそれに向けて努力したり,現在の自分の実力を見極めることができますが,社会に出るとそのような機会はありません。ですから,自分自身で目標を定め,それに向かって努力することが必要になってきます。

目標があれば日々の生活の中でも問題意識を持つことができますし,頑張る気持ちも湧いてくると思います。

広島大学病院 看護師 畦地 綾子

氏名畦池綾子(あぜちあやこ)
職業看護師
勤務先広島大学病院

講演の内容

広島大学病院で27年間、看護師として働いています。「看護」とは、あらゆる人々を全人的にとらえ、その方々の健康回復・維持・増進をお手伝いすることです。「人」を対象としていますので、あらゆる場面であらゆる年代の方々に看護を提供しています。訪問看護や施設での看護、災害看護など病院以外でも活躍の場があります。その方々の幸福な人生に貢献することで、自己効力感が持てるやりがいのある仕事です。看護師の国家資格を得ると、保健師・助産師・養護教諭などの選択肢もあり、地域や家庭、学校の場でも看護を提供しています。人の生き死にに関わりますので、「その人らしく自分らしく生きること」に深く考えさせられる仕事です。

 皆さんにお伝えしたいこと。仕事とは、衣食住を支える生業もありますが、自分を見つめること、自己実現だと思います。硬い表現となりましたが、まだまだ自分さがしの時期に、職業を選択することは悩みが多いことかもしれません。どの仕事もそうだと思いますが、看護は特に「人」と関わることで、自分がどのようにありたいかに向き合えること、人をケアするという行為を通して、その方々の自己実現を促すだけでなく、自分も成長して自己実現させていけるかけがえのない職業です。絶賛自分さがし中の方々こそ、看護の選択肢をおすすめしたいと思います。皆さんの職業選択が、人も自分も自己実現できる実りある人生となるように応援しています。

 わたしの高校生時代は、書道部の部活一色でした。当時大変にパワーのある顧問の先生に鍛えていただき、自分の視野を広げていただきました。勉強した記憶は全くありません。進学も、勉強する目的や意味を見失っておりました。家も裕福ではなかったので、手に職をつけることと学費が大変にリースナブルという理由で当時、国立大学附属であった看護学校に進みました。生業として選んだ職業でしたが、結果、25年近く働くことができたのは、先述しました「あなたもわたしも自己実現」できる看護に、やりがいやかけがえのなさを実感しているからだと思います。

一緒に看護の魅力について、考えてみませんか?

関西メディカル病院 弓削 恵子

氏名弓削 恵子(ゆげ けいこ)
職業薬剤師
勤務先関西メディカル病院

講演内容

私は,病院薬剤師として働いています。薬剤師は働いている場所(病院・調剤薬局・製薬会社など)によって仕事内容が違い,自分に適した職場を選ぶことが大事です。

薬剤師の仕事というのは,窓口で患者さんに薬を渡して,何に効く薬か,どのように飲むのかを説明することだけだと思うかもしれませんが,実はそこに至るまではたくさんの過程があります。

医師が,患者さんに必要な薬(飲み薬や注射など)を処方します。それに対し薬剤師は,使い方や量は正しいのか,その患者さんに対して適した薬なのか,薬が数種類ある場合には一緒に使用しても問題はないか等々たくさんのことを確認し,問題がある場合には医師に報告します。ここで内容が変わることは多々あり,薬剤師の必要性を感じる瞬間でもあります。

そして,必ず複数の薬剤師でチェックをしながら薬を準備します。その後にようやく患者さんへ薬の説明を行い,副作用がないかどうか,きちんと薬の効果が現れているかどうか確認します。副作用の前兆を感じた時には,すぐに医師に報告し適切な処置をとります。患者さんの気持ちや要望などを汲み取って橋渡しをすることも大切な仕事のひとつです。

大学を卒業し国家資格を取得後,病院薬剤師として働き始めて一番苦労したのは,薬の使い方がわからない!!ということです。

例えば,高血圧の薬はかなり沢山の種類があり,効き方が少しずつ違ったり,それぞれに特徴があります。その中で,どういった場合にどの薬を選択するのか,実際に現場で経験的に学ぶしかありません。

そのため,大学時代はもちろん勉強しましたが働き始めてからもかなり勉強を必要としました(むしろ,働き始めてからの方が勉強したかも・・?)。

医薬品は絶えず新しい薬が開発されており,また既存の薬でも新しい使用方法ができたり,常に最新情報を集めておくことが大切です。

 私が高校生だった時,最初から薬剤師を目指していたわけではありませんでした。高校の先生には怒られそうですが,実はあやふやなイメージで薬剤師っていいかもなぁ・・と思って選んだ将来でした。病院薬剤師の仕事は大変なこともありますが,ミスを未然に防いで医師に感謝された時や患者さんの不安を解消できた時などやりがいを感じることが多く,また専門的な知識が身についていくのでずっと続けていきたいと思える仕事です。

広島共立病院 検査科科長 村上 寛子

氏名村上 寛子(むらかみ ひろこ)
職業臨床検査技師(在職30年以上・検査科)
勤務先広島共立病院 検査科

講演内容

病気の有無を判断するために,医師は患者の訴えを聞き診察をします。症状や身体所見だけでは病気の診断が難しい場合,より正確な診断が必要な場合,病状の把握に役立つ情報を得るため実施するのが「臨床検査」です。この検査を実施する人が臨床検査技師です。

 臨床検査は『検体検査』と『生理機能検査』の2種類に分けられます。『検体検査』は,血液・尿・便・脳脊髄液・喀痰など,患者から得られた『検体』と呼ばれる材料を用いて,それらに含まれる成分や細胞を測定・分析する検査です。『生理機能検査』は心電図や超音波検査のように,患者の身体から直接情報を得て解析する検査です。臨床検査技師の仕事は診断治療に直結するので正確で迅速に報告する事が重要です。そのためには,常に機器の精度を保ち,新しい検査法や臨床診断基準の情報を集め検討導入し,知識の向上も必要となります。

 高校時代の私は剣道部に所属していました。部活動中心の生活を送っていたので進学や将来の事はあまり深く考えず,毎日楽しければいい・・といった高校生活を送っていました。進路を真剣に決める時期が来てもまじめに考えていなかった記憶があり,進路指導の先生のアドバイスがなければ臨床検査技師になっていなかったかもしれません。

 臨床検査学科では授業と実習があります。化学実験,動物を使っての免疫実験,細菌培養,等…理科の実験が好きな人は興味津々と思います。最終学年になると自宅に近い実習病院に通います。実際の現場を体験することで,ますます検査技師への気持ちが高まります。最終学年の冬に国家試験を受け,3月の入職直前に発表となります。

就職して最初にやりがいを感じた出来事は,患者さんから感謝の言葉を言われた時です。心電図を記録している時、心筋梗塞波形になっていることに気付き、すぐに医師に報告しました。すぐに処置が施され患者さんは助かりました。歩行許可がでたという事でわざわざ私に会いに来て「ありがとう。あなたのおかげで助かった。」と感謝の言葉を言われました。胸がいっぱいで気持ちが高ぶったことを思い出します。血液データのパニック値(生命に危険が及ぶような異常値)に気づき医師に報告したことで迅速な治療に貢献した,緊急輸血にすばやく対応し間に合った,腹部エコー検査で腫瘍を見つけ手術につながった、健診エコーで健康づくりの意識づけに貢献した・・など,色々な場面でやりがいを感じます。色々な検査を通して救命救急やチーム医療にかかわれる事ができる職種が臨床検査技師です。

広島共立病院 古居 俊一

氏名古居 俊一(ふるい しゅんいち)
職業理学療法士 (在職12年)
勤務先広島医療生活協同組合 広島共立病院 リハビリテーション科

講演内容

私は理学療法士として、病院で勤務をしています。理学療法士とはどのような職業かご存知でしょうか。また、リハビリテーションを略して「リハビリ」という言葉を多く聞くと思います。リハビリテーションとは、どのような意味を指すでしょうか。当日は、理学療法士やリハビリテーションについて、病院の中での仕事内容や病院以外での活動についてなど、さまざまな話しができればと思います。

私は、中学生の時にクラブ活動で怪我をして病院に通ったことがきっかけで、理学療法士という職業を知りました。その頃から理学療法士になりたいと思っていました。そのため、志望校が早くから決まっていたので、自分のペースでコツコツと勉強を進めることができました。大学の入試に関しては、担任の先生から推薦の話し頂き、推薦入試で大学に合格をしました。学校の授業を大事にしていたので推薦入試という手段が増えたのだと思います。

大学生活については、往復3時間をかけ自宅から通っていたため、アルバイトをする時間はありませんでしたが、勉強・サークル活動・友達との遊びと毎日忙しく過ごしていました。

現在入職して12年になり、後輩理学療法士の指導も行う立場となりました。医療は日進月歩しますので、新しい治療法などの知識・技術については研修会に参加し吸収しています。

新型コロナウイルス感染症の影響により、テレワークなど情報通信技術の発展・普及により、「人と人」との接触機会が減った部分もあると思います。私たちの仕事では、「人と人」の接触が不可欠なため、感染症拡大防止対策を講じながら、日々患者様の治療・リハビリテーションにあたっています。その中で、理学療法士は、患者様・利用者様から直接『ありがとう』と言って頂ける、とても遣り甲斐のある仕事だと私は思っています。

NTTビジネスフロント 採用担当 新川 裕也

氏名新川 裕也 (しんかわ ひろや)
職業IT産業関係者
勤務先NTT西日本ビジネスフロント株式会社 広域支援担当(広島)

講演内容

仕事内容:通信業界を中心としたICT業界 およびNTTグループの事業について
高校生に伝えたいこと:自身の高校時代を振り返り、かつ子供二人の大学進学後に社会人となった子の親として「進路」選択で考えたこと

①文系・理系の選択

・文系・理系は人生の進路を決める最初の岐路
・数学や物理等の理系科目が苦手で文系が多い
 (⇒私自身、数学が苦手で私立文系に進学)
・私の息子は数学が比較的得意だったが、よりよい大学のブランド名をとるため文系に転向(→国立大学の第二次試験で数学が必須科目の場合、他の受験生と差が付きやすいため)

②県内進学,県外進学

・県内の大学に進学するか県外の大学に進学するか?
・親の立場から言えば、自宅から通える大学に行ってほしいのが本音
・県外進学したいなら、親を説得する覚悟が必要
 (⇒私自身、反対する親を説得して京都の私大に進学。親戚からも翻意するよう説得があったが意志を曲げなかった)
・「県外進学してよかったと思える点」は県外出身者の友人が増えるため、結果として故郷の広島県や広島市を客観的に見れ、他県出身者の刺激(異文化)を実感しやすい

③県内就職・県外就職

・県外就職をすると、東京を中心に全国的な転勤族になり易いため、故郷の友人・知人と
 疎遠になり易い→盆・正月等帰省の際に故郷の友人と定期的に集まるなど工夫が必要。
・私くらいの年齢(50歳台)になると親の介護の問題がでてくる
・県外就職で都市部に就職すると一般的には賃金が高い
 →(都道府県別月間平均賃金2015(平成27)年度厚労省調査)
  1位:東京都(38.3万円/月)、2位:神奈川県(33.5万円)、
  3位:大阪府(32..7万円)、4位:愛知県(31.5万円)、
  5位:京都府(30.9万円)、6位:千葉県(30.6万円)→首都圏、関西圏が上位。
・広島県=17位:28.3万円→東京より月10万円お給料が少ない
  (東京の73.9%=約3/4の給料)ただし東京は物価が高く、特に「家賃」が高いため、通勤時間や居住空間等の面では生活の質は地方より悪いかも。

高校時代の過ごし方:私の高校生活を振り返ると、芸術科目の選択で苦手な書道を選択して「壁」にぶつかり、その  時は非常に苦しい思いをしましたが、逃げずに取り組んだことで一回り大きくなれた気がします。
高校生活は楽しいことも辛いことも迷うこともあると思いますが、一つ一つの事柄に逃げずに取り組むことでしか得られない経験が必ず後々役立つことがありますから、諦めずに頑張ってほしいと思います。

現在の仕事から「面接」を受ける際のアドバイス:

  • 現職は「採用担当」として応募者の方の面接をして採用するかどうかを判断する採用活動をしています。
  • 講演では、「採用する側」がどのような観点から「応募者」の方の面接をしているか、について参考に お話します。

株式会社日本製鋼所 研究職 塩崎 文香

氏名塩崎 文香(しおさき あやか)
職業研究職
勤務先株式会社日本製鋼所

講演内容

①自己紹介

私は八年前に安古市高校を卒業しました。中学生の頃から化学が好きで得意だったので、高校では理系を選択しました。高校卒業後は山口大学理学部に入学し、化学を専攻しました。大学生活前半では化学の基礎知識を勉強し、後半では研究をしました。研究の過程では自分の裁量で実験を計画して行うので、とても自由です。また非常に専門的で、ノーベル賞を受賞した化学反応を自分の手でやってみることもできます。私は研究が面白かったので、大学院に進学しさらに2年間研究を行いました。大学院生になると、研究の専門性はさらに高くなるため、その知識はもとより計画性や実行力そして得られた結果の考察力などの自主性が鍛えられました。研究活動を通じて、分子構造から分子の性質を予想する知識を身に着け、分子の性質を調べる方法と原理を学びました。この研究期間に「将来は化学の知識を活かしながら地元広島で活躍したい」という思いが強くなり、卒業後はプラスチック(高分子)を扱っている広島市の会社に就職しました。

②私の仕事について

私の会社は、社名では鉄鋼メーカーと思われがちですが、実は国内トップシェアのプラスチック製品の成形機械メーカーです。身の回りには多くのプラスチック製品がありますが、その多くは当社の機械で作られています。プラスチックは高分子化合物なので、すべて化学式で表現できます。私の所属は研究開発部門で、プラスチックや機械、数値解析の専門家など、専門分野が違う人たちがいます。ここではAIやIoTの開発、高度な分析・解析の実施など、最先端の技術開発を行っています。私は大学で分子や材料の性質を調べる方法や原理について学んできたので、この知識を活かしてプラスチックの性質を調べる仕事を担当しています。具体的には、開発中の機械で作ったプラスチック製品の強度や様々な特性を調べ、どうすればより良い機械の設計をできるかの元となるデータを集め、提案しています。自分の実験結果を参考にして設計された機械が上手に動いたとき、開発中の機械を動かしたときに発生した問題を解決できたときにやりがいを感じます。

③高校生に伝えたいこと

私は成績が良かったわけではないので、学年が上がるにつれて特にテスト前は苦労したことをよく覚えています。しかし今思えばテスト前に友達と居残りして一緒に勉強して一緒に帰ったりして、楽しかった思い出が多くあります。大学以降の勉強というのは、自由で各々が好きなこと・興味があることを学べる場所ですが、自らが学ぶ意欲がなければ才能が伸びません。私の経験として、高校時代に勉強した経験が大学時代にも活かされたと思います。希望の大学に入るために勉強することはもちろんですが、大学に入った後にも活躍するためには高校時代にどれだけ努力したか、がとても大事になると思います。未来のために今努力できれば、大学でもそのあとの人生でも、とても楽しい生活が待っています。

マツダ株式会社 エンジニア 西川 一男

氏名西川 一男
職業会社員(エンジニア)
勤務先マツダ株式会社

講演内容

①人間工学(仕事)

現在の仕事は、車メーカーのマツダ㈱で人間工学の研究をしています。人間工学とは、人間が自然な動きや状態で使えるように物や環境を設計する学問のことをいいます。マツダでの例をあげると、運転しやすいハンドルやペダルの研究があります。一般にハンドルやペダルは軽い方が操作しやすいと考えられがちですが、実験してみると、軽過ぎると手や足先に無駄な筋肉の動きが必要になるため疲れやすく、疲れにくい操作は適度な重さが必要とわかりました。この研究結果はマツダ車のハンドルやペダルに活かされています。大学は、工学部機械工学の材料力学専攻ですが、マツダに入社後、広島大学の研究室との共同研究で人間工学に携わるようになり、50歳の時に広島大学工学部大学院で博士号を取得し、30年以上人間工学の仕事が続いています。今は、この人間工学をベースに、ワクワクする、気持ちがいい、人間の感性に基づいた車の開発を行っています。

②高校時代

私は安古市高校の5回生です。地元の中学では成績が上位でしたが、高校入学後は、成績は良くて中の中。授業を居眠りせず受けて、宿題をこなすだけの普通の生徒でした。塾にも通っていませんでした。部活は書道部と硬式テニス部の二つに所属し、テニス部は卒業まで続けました。進路を決める時、得意の書道を活かして国語の教員を目指す選択もあったのですが、必要な科目の国語が不得手で、教育学部は断念し得意の理系科目をベースに消去法で考えて理系に進み、将来守備範囲の広そうな工学部機械工学科を何校か受験し、合格をもらえた明治大学に進学しました。

③勉強以外の柱をつくる

高校生として学業はとても重要です。その後の人生の基盤となります。一方で、勉強以外のスポーツや習い事を継続することも大切だと思います。何事も常に調子が良い訳にはいきません。勉強がスランプな時に気分転換になりますし、続けることで趣味が特技になることもあります。私の場合は小学1年生にはじめた書道を大学卒業まで15年続けたことで特技になりました。現在も社内で書道が少し有名になり、他の部門から横断幕の作成などを依頼されるなど、仕事上のコミュニケーションにも役立っています。

④結び

私は高校生のとき優秀な生徒ではありませんでしたし、将来の目標も決まっていませんでした。目の前の課題をこなすうちに、だんだんと自分の適性がわかってきて進路が決まった気がします。理系でも上記のように人間の気持ちや動きを理解する学問や仕事があります。講演会当日は、私の具体的な話も交えてお話ししたいと思います。皆さんとお会いするのを楽しみにしています。

山口東京理科大学 助教授 橋國 克明

氏名橋國 克明(はしくに かつあき)
職業大学教員
勤務先山陽小野田市立山口東京理科大学

講演内容

私は高校を卒業後,広島大学で4年間学んだ後に,大学院博士課程前期(修士課程)に進学し,2年間研究を行いました。その後,九州大学大学院博士後期課程に編入学して,3年間研究を行い,博士(理学)の学位を取得しました。その間,熱を電気に直接変換する熱電変換材料の研究を一貫して行い,現職である山陽小野田市立山口東京理科大学 工学部電気工学科 助教に着任後も,引き続き熱電材料に関する研究を行っています。

本講演では,私の高校,大学および大学院での生活について紹介すると共に,進路選択や研究テーマ選択のときに考えていたことや大学院進学後の就職活動等について,学生目線や教員目線からお話しします。

また現在,理系職業の中でも研究・開発職や技術・設計職といった職種では,修士号や博士号を取得した高度人材の需要が高まっています。

そのため,そのような職種に就職したい人に向けて,求められる資質や大学院修了までに身に付けてほしい習慣についても講演します。

関連記事

最近の記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


TOP